気がついたら、BETAだった。(マブラヴSS。現実転生?)
書けだの、書いてくださいなど、言われまくったので、とりあえず一話書いてみました。
連載してるのが多いので、更新速度に期待しないようにね?
ちなみに、概要と大きな変化がおきますが、それは少し先の話です。
連載してるのが多いので、更新速度に期待しないようにね?
ちなみに、概要と大きな変化がおきますが、それは少し先の話です。
何も変化の無い日常。会社でいつものように上司に叱られ、いつものように怠惰に過ごす。
それがいつまでも続くと思っていた。しかし、現実は甘くなかった。
「ゴホッ……ガフッ……。はぁ、こりゃ、逃げられねえなぁ」
煙が肺に入り、咳き込む。視界が霞む。あー、火事で逃げ遅れるなんて、ついてない。
……ま、いっか。人間、結局死ぬようになってんだ。それが早かったところで、それを恨んでも仕方がない。
ああ、苦しいなぁ。一酸化炭素中毒を起こし始めているらしい。
そして、俺の意識はそのまま消え去り、俺は死んだ。
そう死んだのだ。
……しかし、気がつけば見知らぬ場所に、俺はいた。
薄暗く、ゴツゴツした壁に覆われた場所だ。何だ、ここは。洞窟なのか?
疑問に思う俺の頭に命令らしきものが響いた。しかし、俺は無視をする。知るか。
ふと、辺りを見回す。そこには、非常に奇妙なものが並んでいた。
生物のようであるのだが、おぞましさが目立つその外見。二次元と三次元の違いはあるが、俺はそれを知っていた。
BETA。『マブラヴ オルタネイティヴ』という作品で、人類の敵とされた、敵対性の地球外生物。まあ、厳密に言えば生物ではないのだが。
どういうことなんだ。何故こんなものがここに存在しているのだ。
と、思考をしていたのだが、何だか妙に違和感を感じる。体を見ると、裸だった。しかも、その体に見覚えがない。
急に頭の中に情報が流れ込んできた。出て行こうとする情報を反射的に遮断し、流れ込んできた情報を解析する。
その結果分かったのは、どうやらここがオルタ世界であるらしいということだった。
情報の中には、俺の情報も入っていたのだが、どうも歓迎できない状況らしい。
俺は新種のBETAだという。BETAの得た人間の男性体の情報がBETAのプラントに入り、結果エラーを起こし俺という存在が生まれたらしい。
このままここにいたくは無い。いたって、何がどうかなるものではない。
第一、人間らしい生活を送りたい。加えて言うなら、転生っぽいことになったと思ったら、人間じゃなくなったことに対する恨みを晴らしておきたい。
そんなことを考えながら、一体の突撃級の背に乗ると、そいつは走り出した。命令形式で、アクセスしてやれば簡単に利用出来るらしい。
まあ、現状では一体が限界(多分、時間制限もある)のようだが。
こんな風にして、俺はハイヴを飛び出した。
side ???
何だ、この報告書は。私は、その報告書を見て、こみ上げそうになる笑いを押し殺した。言い訳のように聞こえるのかも知れないが、私の求めていた存在が現われたのだから。
報告書には、全裸の不審人物を捕らえた時の検査結果が記されていた。簡単に言うならば、その不審人物は人間ではなかった。
どうも、BETAらしい。しかし、彼には明確な意思があり、大人しいものだという。
日本語を喋るらしく、日本語で話しかけてやれば、素直に色々話すそうだ。まるで、アメリカお得意の低俗なジョークではないか。
ともかく、私は彼に面会するように手配した。彼をうまく引き込めば、私の研究が進む。
彼が放り込まれた営倉に行くと、彼は暇を持て余している様子でくつろいでいた(流石に現在、服は着ている)。BETAのはずであるのに、つくづく人間臭い。
だが、彼は不思議な容姿をしていた。不自然に整った顔立ち、白磁のような白い肌、くせのない綺麗な黒髪、紫の瞳。どんな人種なのか判断できない。
白人のような特徴があるかと思えば、他の有色人種の特徴も持っている。血が混じっているような感じではなく、決まった配分でそれらの特徴が配置してあるようだった。
彼の容姿にあれやこれやと考えても仕方がない。意を決して、私は声をかけることにした。
「君、少し話をさせてもらっても、いいだろうか?」
「誰ですか、アンタ。まあ、先に名乗っておきますけど、新島柾谷(にいじま まさや)といいます」
「日本人のような名前だが……。まあ、いい。私はゲンジ・サハロフという」
彼……ニイジマは私の名前を聞くと、不思議そうな顔をした。初対面の人間と同じような反応をすることが解せなかった。
私は日本人とロシア人との間に生まれたハーフである。母は日本人、父はロシア人。一応、母に日本語を教えられているので、日本語は一通り喋れる。
父は大変な日本通で、仕事で日本へ行くたびにあれやこれやと、日本の民芸品を買い求めていた。
それが原因で母と知り合い、恋に落ち、結婚へと至ったらしい。まあ、関係ないのでここまでにしておくが。
ニイジマは私の疑問を解消するように、かなり重要なことを気楽そうに言った。
「いやぁ、何ていうんですかね。元々人間で、本当なら死んだ筈なんですよ。でも、気がついたらBETAになっていた次第で」
「いささか信じがたいが、君という存在が異質であるが故に、その言葉を否定できないな」
「ところで、今の日付はいつなんですか?」
「1984年3月24日。それがどうかしたのか?」
ただ、知りたかっただけだ、と答える彼だが、それだけではあるまい。彼の顔を見れば分かる。あの顔は得た情報を元に思考している顔だ。
まあ、こちらの立場は圧倒的に優位だ。彼が何を思おうが、こちらには関係ない。
私は本題を切り出すことにした。
「ニイジマ、私の研究に協力してくれないか?」
「人体実験は嫌です」
「そんなことはしない。私の研究にそんなものは必要はない」
そう、そんな無駄なことは必要ない。彼がBETAであるという事実が、私の研究を発展させるかも知れないのだから。
BETAの因子を人間に取り込ませ、それによりBETAとコンタクトを取れるようにする、というのが私の研究目標だ。
ならば、することといえば、女性の卵子に彼の精子(生殖機能があればいいのだが)を着床させ、試験管ベビーを生み出すことか。
「衣食住、給料の支払いを保証しよう。基本的に私の指示に従ってもらえればいい」
その言葉に、彼は頷いた。よし、道は開けた。
とは言っても、私はもうすぐここを追い出される身だが。そもそも、私の研究は異端である。排除されても仕方がない。
様子を見るということで、僻地の規模の小さい基地で研究室に飛ばされたのだが、この度見切りをつけられ追い出されることになった。
この基地では、それなりの権力を持っているので、今の内ならニイジマの処遇は私の意志一つで行われる。
さて、問題は資金をどう調達するかだ。ま、なんとかなるだろう。
私はそう思考を終結させると、責任者に連絡を入れて、釈放するように命じた。
side out
ハイヴを飛び出したのはいいのだが、外の寒さに身を震わせる羽目になった。どこか近くの建物に避難しようと思い、突撃級をフルで走らせていると、戦術機が現われて突撃級を殺した。
何とか、回避した俺は不審人物として、捕まった。ここより暖かいところなら、牢屋に入れられようがどうでもいい。
ちなみに、戦術機の衛士は女性で、俺の姿を見て羞恥心に顔を赤らめていた。今なら、露出狂の気持ちが分かるかも知れない。
まあ、服があれば、例えそんな顔が見れても、やりはしないが。
連れて行かれた先で、服を着せられ、検査を受けさせられた上で、牢屋にぶち込まれてから尋問。
協力的な態度を取り、日本語で喋り続けていると、日本語で尋問してきたやつが出てきた。
一通り喋ると、そいつ等は報告に行ってしまった。暇だと思いながら、だらけていると一人の男がやってきた。
白衣を着ているところを見ると、研究職の人間らしいが……。
ゲンジ・サハロフと名乗ったその男と、いくらかの問答をしていると、現在がいつなのか初めて知る。
1984年。原作の17年前。俺に何が出来るのか。それを見極めるのに、十分すぎるほどの時間だ。
そして、俺はサハロフの研究に協力することになり、衣食住と給料を約束された身分になった。
「しばらくは身体検査のときに採取した、君の体組織の一部と血液を調べることになるだろう」
「そこから、遺伝子的な特性でも調べるんですか? 何故そんなことを」
「君の遺伝子や血液成分を調べるためさ。君の特性をそこから読み取るためにね」
なるほど。まあ、しばらくはやることがなさそうだ。
まあ、もっと本格的な研究もしたかったらしいが、もうすぐここを引き払う羽目になるから出来ないという理由も存在しているようだが。
やることがないので、研究室の掃除や器具の整理などを行っていくことになった。
そして、数日が経過した。その間に食べた合成食の感想は、所詮合成食と言うほかない。
お世辞にも美味しいとは言えない。一つの食材で色んな味が混じってるみたいというか、なんと言うか。
味噌汁に白米、漬物が恋しい。BETAに対する恨みがまた一つ。食い物の恨みは恐ろしいのである。
何て考えていると、サハロフがやってきた。研究はいいのだろうか。
「ニイジマ、荷物を纏めろ。明日、ここを出る」
「期限がきたんですか。しかし、急ですね」
「どうやら、私を嫌っているやつの嫌がらせのようだ。まったく、愚かしい」
人間というやつは、つくづく愚かしい。その意見には同意させてもらう。
だが人間とは愚かしいくせに、時々とんでもなく素晴らしいところを見せる。だから、人間は素晴らしいと言える訳だが。
しかし、愚かしさを前面に押し出しているやつもいるわけで。
論理的を装って、薄汚い感情をぶちまける連中が特にそうだ。反吐が出る。
なんて、考えていても仕方がない。さっさと、荷造りしておこう。少ない荷物だが。
「で、ここを出たら、何処に?」
「日本だ。スポンサーの都合がつくのがあの国ぐらいだった」
そこで、簡単な説明を聞くと、厚生省直轄の研究機関に行くそうだ。
俺は心の中でそれを歓迎した。いくら世界が違えど、母国は母国だ。まあ、文化と精神にズレがあるが。
平和ボケした、あの空気が無くなってるだろうことを思うと、少し寂しい気もする。
この世界で平和ボケなんて、出来るわけはないので仕方ない。
伝えることを終えたサハロフはさっさと出て行った。
そこで、初めて気がついた。国籍がないだろう俺が、日本にいけるのか?
そう言えば、渡された荷物の中に、でかい封筒があったな。サハロフがそのことについて、何も言ってこなかったので放置してたんだが。
机の引き出しの中から、それを取り出すと中から小冊子のようなものと、書類。
それは日本のパスポートと戸籍謄本だった。後、それらのことに関する書類が一枚。
それによれば、これは日本との交渉の結果として得た物のようだ。そういう取引があったのか、うかがい知ることは出来ないが、ともかく日本の人間であるということになってよかった。
荷物を整理し終わると、シャワーを浴びてさっさと寝た。
基地から追い出されて二週間が経過した。俺は今、東京にある研究所にいる。
その間にあったことは、あまりにも淡々としているため、面白いことは何一つなかった。
研究所についてから、初めてサハロフから研究の目的を聞き、サハロフの正気を疑った。
いや、だって、BETAと人間の交配なんて、正気の沙汰じゃない。
そう言ってやると、本人も苦笑いしながら、その言葉に同意した。そして、正気で科学の発展など望めない、とも言った。
そんなことは知らんので、否定も肯定もしないが。
「さて、それでは交配を始めようと思うが、何か注文はあるかい?」
「んー、じゃあ美人の卵子を。見た目が良ければ、印象も違うし」
「ははは、それはそうだ。じゃあ、その方針で生かせて貰うよ」
いいのかよ。自分で言っておいてなんだが、それで良いのか。
数日後、卵子を持ってきたので、オ○ニーして精子を調達すると受精をさせる。この時点で1984年四月末。
簡単に受精したようで、数週間経つと、容器の中に胎児が形作られていた。
その数4。あまり多く出来ても、困るからとりあえず4人ぐらいでいくらしい
そして、1985年3月。4人の赤ん坊が生まれた。男と女がそれぞれ2人ずつ。
一応、俺の子供なので、戸籍にはそういう風に登録された。名前も俺がつける羽目に。
無駄にテンションが高そうな男の子が一輝。
少々気弱そうな男の子が光司。
おっとりした雰囲気の女の子がかぐや。
元気が良くて、食欲が旺盛な女の子が葵。
とそれぞれ名づけた。
実はこの四人、共通している点がある。妙に知性を感じるのだ。
案外、転生者だったりして。俺みたいな。ちょっと試してみようか。
「さて、ここはマブラヴオルタの世界です」
『あーうー!!』
揃って絶叫。あー、そうなんだ。知ってる連中が揃って転生か。
さて、続けよう。
「時は1985年。場所は日本。経済の中心地東京」
現状を適当に言って最後にちょっと試す。BETAとしての繋がりを利用して、四人の脳に直接語りかける。
『さて、お前ら転生者なんだろ?』
『……そういうアンタはなんだよ。もしかしてアンタも転生者か!?』
答えたのは多分一輝。何となく分かる。
『そうだ。人間じゃねーけどな。人間型BETAだとよ。で、お前さんがたの今の体は俺と人間の女の間に生まれたハーフ』
『何そのイロモノ設定。完結できなくなる二次創作の匂いがするんだけど……。それになるのは僕としては遠慮したいんだけど……』
答えたのは光司。気弱そうな癖にズケズケ言うじゃねぇか。
『知らんがな(´・ω・`)』
『うはwwww おkwwww 把握wwwwww』
VIPPERくさいのはかぐや。VIPPERまで来たのかよ。
『何か、お前らの前世全員男っぽいな』
『ロリコンだったけど、成長すれば自分がロリに……ウヒヒ』
前世がロリコンっぽいのが葵。自重しろ。
ちなみに、この会話はフィルターしてるから、BETAどもには伝わっていない筈だ。
とりあえず、BETAへ情報をやらないようにフィルターをしろ、と言って見ると、四人ともすぐにそれをマスターした。
と、ここまで分かった情報を整理すると、全員が転生者だったのと、全員がマブラヴオルタクリア済みと、2人TSになってるということだった。
TSした2人には、嫌でも女性として育てようと思う。体と心が違うのは、問題だろうし。まあ、一人ノリノリだが。
とりあえず、そんな感じで俺の新しい日常が始まったのだった。
それがいつまでも続くと思っていた。しかし、現実は甘くなかった。
「ゴホッ……ガフッ……。はぁ、こりゃ、逃げられねえなぁ」
煙が肺に入り、咳き込む。視界が霞む。あー、火事で逃げ遅れるなんて、ついてない。
……ま、いっか。人間、結局死ぬようになってんだ。それが早かったところで、それを恨んでも仕方がない。
ああ、苦しいなぁ。一酸化炭素中毒を起こし始めているらしい。
そして、俺の意識はそのまま消え去り、俺は死んだ。
そう死んだのだ。
……しかし、気がつけば見知らぬ場所に、俺はいた。
薄暗く、ゴツゴツした壁に覆われた場所だ。何だ、ここは。洞窟なのか?
疑問に思う俺の頭に命令らしきものが響いた。しかし、俺は無視をする。知るか。
ふと、辺りを見回す。そこには、非常に奇妙なものが並んでいた。
生物のようであるのだが、おぞましさが目立つその外見。二次元と三次元の違いはあるが、俺はそれを知っていた。
BETA。『マブラヴ オルタネイティヴ』という作品で、人類の敵とされた、敵対性の地球外生物。まあ、厳密に言えば生物ではないのだが。
どういうことなんだ。何故こんなものがここに存在しているのだ。
と、思考をしていたのだが、何だか妙に違和感を感じる。体を見ると、裸だった。しかも、その体に見覚えがない。
急に頭の中に情報が流れ込んできた。出て行こうとする情報を反射的に遮断し、流れ込んできた情報を解析する。
その結果分かったのは、どうやらここがオルタ世界であるらしいということだった。
情報の中には、俺の情報も入っていたのだが、どうも歓迎できない状況らしい。
俺は新種のBETAだという。BETAの得た人間の男性体の情報がBETAのプラントに入り、結果エラーを起こし俺という存在が生まれたらしい。
このままここにいたくは無い。いたって、何がどうかなるものではない。
第一、人間らしい生活を送りたい。加えて言うなら、転生っぽいことになったと思ったら、人間じゃなくなったことに対する恨みを晴らしておきたい。
そんなことを考えながら、一体の突撃級の背に乗ると、そいつは走り出した。命令形式で、アクセスしてやれば簡単に利用出来るらしい。
まあ、現状では一体が限界(多分、時間制限もある)のようだが。
こんな風にして、俺はハイヴを飛び出した。
side ???
何だ、この報告書は。私は、その報告書を見て、こみ上げそうになる笑いを押し殺した。言い訳のように聞こえるのかも知れないが、私の求めていた存在が現われたのだから。
報告書には、全裸の不審人物を捕らえた時の検査結果が記されていた。簡単に言うならば、その不審人物は人間ではなかった。
どうも、BETAらしい。しかし、彼には明確な意思があり、大人しいものだという。
日本語を喋るらしく、日本語で話しかけてやれば、素直に色々話すそうだ。まるで、アメリカお得意の低俗なジョークではないか。
ともかく、私は彼に面会するように手配した。彼をうまく引き込めば、私の研究が進む。
彼が放り込まれた営倉に行くと、彼は暇を持て余している様子でくつろいでいた(流石に現在、服は着ている)。BETAのはずであるのに、つくづく人間臭い。
だが、彼は不思議な容姿をしていた。不自然に整った顔立ち、白磁のような白い肌、くせのない綺麗な黒髪、紫の瞳。どんな人種なのか判断できない。
白人のような特徴があるかと思えば、他の有色人種の特徴も持っている。血が混じっているような感じではなく、決まった配分でそれらの特徴が配置してあるようだった。
彼の容姿にあれやこれやと考えても仕方がない。意を決して、私は声をかけることにした。
「君、少し話をさせてもらっても、いいだろうか?」
「誰ですか、アンタ。まあ、先に名乗っておきますけど、新島柾谷(にいじま まさや)といいます」
「日本人のような名前だが……。まあ、いい。私はゲンジ・サハロフという」
彼……ニイジマは私の名前を聞くと、不思議そうな顔をした。初対面の人間と同じような反応をすることが解せなかった。
私は日本人とロシア人との間に生まれたハーフである。母は日本人、父はロシア人。一応、母に日本語を教えられているので、日本語は一通り喋れる。
父は大変な日本通で、仕事で日本へ行くたびにあれやこれやと、日本の民芸品を買い求めていた。
それが原因で母と知り合い、恋に落ち、結婚へと至ったらしい。まあ、関係ないのでここまでにしておくが。
ニイジマは私の疑問を解消するように、かなり重要なことを気楽そうに言った。
「いやぁ、何ていうんですかね。元々人間で、本当なら死んだ筈なんですよ。でも、気がついたらBETAになっていた次第で」
「いささか信じがたいが、君という存在が異質であるが故に、その言葉を否定できないな」
「ところで、今の日付はいつなんですか?」
「1984年3月24日。それがどうかしたのか?」
ただ、知りたかっただけだ、と答える彼だが、それだけではあるまい。彼の顔を見れば分かる。あの顔は得た情報を元に思考している顔だ。
まあ、こちらの立場は圧倒的に優位だ。彼が何を思おうが、こちらには関係ない。
私は本題を切り出すことにした。
「ニイジマ、私の研究に協力してくれないか?」
「人体実験は嫌です」
「そんなことはしない。私の研究にそんなものは必要はない」
そう、そんな無駄なことは必要ない。彼がBETAであるという事実が、私の研究を発展させるかも知れないのだから。
BETAの因子を人間に取り込ませ、それによりBETAとコンタクトを取れるようにする、というのが私の研究目標だ。
ならば、することといえば、女性の卵子に彼の精子(生殖機能があればいいのだが)を着床させ、試験管ベビーを生み出すことか。
「衣食住、給料の支払いを保証しよう。基本的に私の指示に従ってもらえればいい」
その言葉に、彼は頷いた。よし、道は開けた。
とは言っても、私はもうすぐここを追い出される身だが。そもそも、私の研究は異端である。排除されても仕方がない。
様子を見るということで、僻地の規模の小さい基地で研究室に飛ばされたのだが、この度見切りをつけられ追い出されることになった。
この基地では、それなりの権力を持っているので、今の内ならニイジマの処遇は私の意志一つで行われる。
さて、問題は資金をどう調達するかだ。ま、なんとかなるだろう。
私はそう思考を終結させると、責任者に連絡を入れて、釈放するように命じた。
side out
ハイヴを飛び出したのはいいのだが、外の寒さに身を震わせる羽目になった。どこか近くの建物に避難しようと思い、突撃級をフルで走らせていると、戦術機が現われて突撃級を殺した。
何とか、回避した俺は不審人物として、捕まった。ここより暖かいところなら、牢屋に入れられようがどうでもいい。
ちなみに、戦術機の衛士は女性で、俺の姿を見て羞恥心に顔を赤らめていた。今なら、露出狂の気持ちが分かるかも知れない。
まあ、服があれば、例えそんな顔が見れても、やりはしないが。
連れて行かれた先で、服を着せられ、検査を受けさせられた上で、牢屋にぶち込まれてから尋問。
協力的な態度を取り、日本語で喋り続けていると、日本語で尋問してきたやつが出てきた。
一通り喋ると、そいつ等は報告に行ってしまった。暇だと思いながら、だらけていると一人の男がやってきた。
白衣を着ているところを見ると、研究職の人間らしいが……。
ゲンジ・サハロフと名乗ったその男と、いくらかの問答をしていると、現在がいつなのか初めて知る。
1984年。原作の17年前。俺に何が出来るのか。それを見極めるのに、十分すぎるほどの時間だ。
そして、俺はサハロフの研究に協力することになり、衣食住と給料を約束された身分になった。
「しばらくは身体検査のときに採取した、君の体組織の一部と血液を調べることになるだろう」
「そこから、遺伝子的な特性でも調べるんですか? 何故そんなことを」
「君の遺伝子や血液成分を調べるためさ。君の特性をそこから読み取るためにね」
なるほど。まあ、しばらくはやることがなさそうだ。
まあ、もっと本格的な研究もしたかったらしいが、もうすぐここを引き払う羽目になるから出来ないという理由も存在しているようだが。
やることがないので、研究室の掃除や器具の整理などを行っていくことになった。
そして、数日が経過した。その間に食べた合成食の感想は、所詮合成食と言うほかない。
お世辞にも美味しいとは言えない。一つの食材で色んな味が混じってるみたいというか、なんと言うか。
味噌汁に白米、漬物が恋しい。BETAに対する恨みがまた一つ。食い物の恨みは恐ろしいのである。
何て考えていると、サハロフがやってきた。研究はいいのだろうか。
「ニイジマ、荷物を纏めろ。明日、ここを出る」
「期限がきたんですか。しかし、急ですね」
「どうやら、私を嫌っているやつの嫌がらせのようだ。まったく、愚かしい」
人間というやつは、つくづく愚かしい。その意見には同意させてもらう。
だが人間とは愚かしいくせに、時々とんでもなく素晴らしいところを見せる。だから、人間は素晴らしいと言える訳だが。
しかし、愚かしさを前面に押し出しているやつもいるわけで。
論理的を装って、薄汚い感情をぶちまける連中が特にそうだ。反吐が出る。
なんて、考えていても仕方がない。さっさと、荷造りしておこう。少ない荷物だが。
「で、ここを出たら、何処に?」
「日本だ。スポンサーの都合がつくのがあの国ぐらいだった」
そこで、簡単な説明を聞くと、厚生省直轄の研究機関に行くそうだ。
俺は心の中でそれを歓迎した。いくら世界が違えど、母国は母国だ。まあ、文化と精神にズレがあるが。
平和ボケした、あの空気が無くなってるだろうことを思うと、少し寂しい気もする。
この世界で平和ボケなんて、出来るわけはないので仕方ない。
伝えることを終えたサハロフはさっさと出て行った。
そこで、初めて気がついた。国籍がないだろう俺が、日本にいけるのか?
そう言えば、渡された荷物の中に、でかい封筒があったな。サハロフがそのことについて、何も言ってこなかったので放置してたんだが。
机の引き出しの中から、それを取り出すと中から小冊子のようなものと、書類。
それは日本のパスポートと戸籍謄本だった。後、それらのことに関する書類が一枚。
それによれば、これは日本との交渉の結果として得た物のようだ。そういう取引があったのか、うかがい知ることは出来ないが、ともかく日本の人間であるということになってよかった。
荷物を整理し終わると、シャワーを浴びてさっさと寝た。
基地から追い出されて二週間が経過した。俺は今、東京にある研究所にいる。
その間にあったことは、あまりにも淡々としているため、面白いことは何一つなかった。
研究所についてから、初めてサハロフから研究の目的を聞き、サハロフの正気を疑った。
いや、だって、BETAと人間の交配なんて、正気の沙汰じゃない。
そう言ってやると、本人も苦笑いしながら、その言葉に同意した。そして、正気で科学の発展など望めない、とも言った。
そんなことは知らんので、否定も肯定もしないが。
「さて、それでは交配を始めようと思うが、何か注文はあるかい?」
「んー、じゃあ美人の卵子を。見た目が良ければ、印象も違うし」
「ははは、それはそうだ。じゃあ、その方針で生かせて貰うよ」
いいのかよ。自分で言っておいてなんだが、それで良いのか。
数日後、卵子を持ってきたので、オ○ニーして精子を調達すると受精をさせる。この時点で1984年四月末。
簡単に受精したようで、数週間経つと、容器の中に胎児が形作られていた。
その数4。あまり多く出来ても、困るからとりあえず4人ぐらいでいくらしい
そして、1985年3月。4人の赤ん坊が生まれた。男と女がそれぞれ2人ずつ。
一応、俺の子供なので、戸籍にはそういう風に登録された。名前も俺がつける羽目に。
無駄にテンションが高そうな男の子が一輝。
少々気弱そうな男の子が光司。
おっとりした雰囲気の女の子がかぐや。
元気が良くて、食欲が旺盛な女の子が葵。
とそれぞれ名づけた。
実はこの四人、共通している点がある。妙に知性を感じるのだ。
案外、転生者だったりして。俺みたいな。ちょっと試してみようか。
「さて、ここはマブラヴオルタの世界です」
『あーうー!!』
揃って絶叫。あー、そうなんだ。知ってる連中が揃って転生か。
さて、続けよう。
「時は1985年。場所は日本。経済の中心地東京」
現状を適当に言って最後にちょっと試す。BETAとしての繋がりを利用して、四人の脳に直接語りかける。
『さて、お前ら転生者なんだろ?』
『……そういうアンタはなんだよ。もしかしてアンタも転生者か!?』
答えたのは多分一輝。何となく分かる。
『そうだ。人間じゃねーけどな。人間型BETAだとよ。で、お前さんがたの今の体は俺と人間の女の間に生まれたハーフ』
『何そのイロモノ設定。完結できなくなる二次創作の匂いがするんだけど……。それになるのは僕としては遠慮したいんだけど……』
答えたのは光司。気弱そうな癖にズケズケ言うじゃねぇか。
『知らんがな(´・ω・`)』
『うはwwww おkwwww 把握wwwwww』
VIPPERくさいのはかぐや。VIPPERまで来たのかよ。
『何か、お前らの前世全員男っぽいな』
『ロリコンだったけど、成長すれば自分がロリに……ウヒヒ』
前世がロリコンっぽいのが葵。自重しろ。
ちなみに、この会話はフィルターしてるから、BETAどもには伝わっていない筈だ。
とりあえず、BETAへ情報をやらないようにフィルターをしろ、と言って見ると、四人ともすぐにそれをマスターした。
と、ここまで分かった情報を整理すると、全員が転生者だったのと、全員がマブラヴオルタクリア済みと、2人TSになってるということだった。
TSした2人には、嫌でも女性として育てようと思う。体と心が違うのは、問題だろうし。まあ、一人ノリノリだが。
とりあえず、そんな感じで俺の新しい日常が始まったのだった。
コメント
No title
No title
はじめまして〜
何の因果か流れ着いたものです〜。
《無駄にテンションが高そうな男の子が一輝。》
《一輝》
《一輝》
・・・見事に本名被った!!
しかもどことなく性格も被ってる〜
よしこれは見届けるしかないな〜w
それでは続編楽しみにしてます〜。
何の因果か流れ着いたものです〜。
《無駄にテンションが高そうな男の子が一輝。》
《一輝》
《一輝》
・・・見事に本名被った!!
しかもどことなく性格も被ってる〜
よしこれは見届けるしかないな〜w
それでは続編楽しみにしてます〜。
No title
女(になった二人)自重しろwww
やばい、なんかこれ以降生まれてくる女の個体が全部、こういう系統の人種かと想像したら絶望したww
まだ、さわりの部分だけだけどよりいっそう期待度がww
他の連作もありますし無理せずにがんばってください
PS、外人のオタクとか転生してこないかなぁ(ぇ
思考が外国語で会話にならないとかww
やばい、なんかこれ以降生まれてくる女の個体が全部、こういう系統の人種かと想像したら絶望したww
まだ、さわりの部分だけだけどよりいっそう期待度がww
他の連作もありますし無理せずにがんばってください
PS、外人のオタクとか転生してこないかなぁ(ぇ
思考が外国語で会話にならないとかww
No title
これは・・・・ありだな!
元々の東×オルタの続きも気になるけどこっちも面白いです!
これの続きは・・・まぁ作者のテンションに任せますwww
元々の東×オルタの続きも気になるけどこっちも面白いです!
これの続きは・・・まぁ作者のテンションに任せますwww
れす
>蒼行 燈さん
……まあ、確かに微妙に本心ですw
これから原作知ってる前提の話になってくだろうから、やってないときついかも。
小説版が出てるから、たちy(ry)
まあ、適当に頑張りますw
>白りんさん
はははは、被りましたかw
きっと、アレがアレなことになって、アレがアレするのですよ?(謎
>蛇さん
いいえ、自重しません(できません)。
キャラ増やしても、破綻するだけなのでこれ以上は増やしませんw サーセンw
いやでも、女としての意識に目覚めさせるつもりですが。それがTSの醍醐味(何
変態のままだけど(ぼそ
>ニッコウさん
アレのオルタ編は終了してますよ?
ともあれ、面白いと思っていただけたようで何より。
気分次第、テンション任せで書いていくので、気長にお待ち下さいw(何
……まあ、確かに微妙に本心ですw
これから原作知ってる前提の話になってくだろうから、やってないときついかも。
小説版が出てるから、たちy(ry)
まあ、適当に頑張りますw
>白りんさん
はははは、被りましたかw
きっと、アレがアレなことになって、アレがアレするのですよ?(謎
>蛇さん
いいえ、自重しません(できません)。
キャラ増やしても、破綻するだけなのでこれ以上は増やしませんw サーセンw
いやでも、女としての意識に目覚めさせるつもりですが。それがTSの醍醐味(何
変態のままだけど(ぼそ
>ニッコウさん
アレのオルタ編は終了してますよ?
ともあれ、面白いと思っていただけたようで何より。
気分次第、テンション任せで書いていくので、気長にお待ち下さいw(何
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ここに作者の本心を見た!!蒼行 燈です。
オルタを持つ友人と連絡がつかないため未だプレイ出来てません、しかし、このノリなら憑いていけます!(誤字に有らず)
リリカルでも農プロでも構いませんので続きも頑張ってください、楽しみにしていますw